髪の健康相談室

コラーゲンペプチド 髪への効果は…

齊藤典充・横浜労災病院皮膚科部長
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 「コンブは髪の毛によい食べ物」。よくこのように言われますが、科学的な根拠は見当たりません。では、どのような食べ物が髪の毛によいのでしょう。食品と髪の毛の関係は関心が高い一方で、科学的に証明した研究はほとんどありません。皮膚については、以前からコラーゲン摂取に効果があるといわれてきました。では、皮膚とよく似た成分で作られている髪の毛ではどうでしょうか--。実際に研究したことがあります。

 コラーゲンは、体のたんぱく質の約30%を占めている繊維状のたんぱく質。皮膚や軟骨、骨、血管など全身に存在しています。臓器や組織の材料であり、それらの細胞をつなぎ合わせる重要な働きをしています。

 食べ物からたんぱく質を摂取すると、体内ではバラバラのアミノ酸に分解されて吸収され、新たなたんぱく質に作り替えられます。コラーゲンも消化器の中で個々のアミノ酸に分解されますが、一部はアミノ酸が数個くっついた状態で吸収されます。この低分子の状態を「コラーゲンペプチド」と呼びます。最近の研究では、コラーゲンペプチドは吸収されたあと血液中に長くとどまって、全身の臓器や組織で働くことが分かっています。

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齊藤典充

横浜労災病院皮膚科部長

さいとう・のりみつ 1993年北里大学卒業、同大学皮膚科に入局。98~2000年米国カリフォルニア大学サンディエゴ校留学。国立横浜病院(現:国立病院機構横浜医療センター)皮膚科、北里大学皮膚科助手、講師、国立病院機構横浜医療センター皮膚科部長などを経て14年4月から現職。専門は脱毛症、血管炎、血行障害。日本皮膚科学会の脱毛症に関する診療ガイドラインの作成に携わるなど、長年、診療の第一線で脱毛治療・研究の分野をリードしている。