
「昔の野菜と比べて、現代の野菜の栄養価は低い」といううわさが根強く流通しています。私が初めて聞いたのは20年以上も前でした。「ただ野菜の形をしているだけで、栄養を取れないのだから食べても意味がない」という極端な話までありました。
「現代野菜の栄養価が低い」といううわさの根拠として、次の3点がセットで挙げられることが多いようです。
(1)化学肥料の使い過ぎで土地が痩せ、野菜がしっかり育たない(2)味や見た目を重視し、栄養価の低い品種が多く栽培されるようになった(3)旬を外れた栄養価の低い野菜が通年流通するようになった--。
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成田崇信
管理栄養士
なりた・たかのぶ 1975年東京生まれ。社会福祉法人で管理栄養士の仕事をするかたわら、主にブログ「とらねこ日誌」やSNSなどインターネット上で食と健康関連の情報を発信している。栄養学の妥当な知識に基づく食育書「新装版管理栄養士パパの親子の食育BOOK」(内外出版社)を執筆。共著に「各分野の専門家が伝える子どもを守るために知っておきたいこと」(メタモル出版)、監修として「子どもと野菜をなかよしにする図鑑 すごいぞ! やさいーズ」(オレンジページ)などに携わっている。
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