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「過去の病気」ではない結核

和田裕雄・順天堂大学准教授
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 毎年9月24~30日は厚生労働省が定める結核予防週間です。今年も地方自治体や関係団体が予防に関する普及啓発を行いました。そこで今回は、結核について考えてみたいと思います。

死亡原因第1位だった結核

 日本で結核による死亡率が最高を記録したのは、今から100年前の1918年です。スペイン風邪(インフルエンザ)の流行と相まって10万人当たり257人(14万747人)が死亡しました。この年だけではなく、当時、結核は日本人の死亡原因の第1位で、1年間の10万人当たりの死亡者数は、常に200人を超えていました。

 2015年の日本人の死亡率第1位のがんが10万人当たり295人、第2位の心疾患が10万人当たり15…

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和田裕雄

順天堂大学准教授

わだ・ひろお 1993年、東京大学医学部卒。東京大学医学部付属病院、東京大学医科学研究所、英国Imperial College London留学、杏林大学付属病院呼吸器内科学教室などで、特に閉塞性肺疾患、慢性呼吸不全などの呼吸器疾患に焦点を当てて診療・研究・教育に携わってきた。2014年より順天堂大学公衆衛生学講座准教授として、予防医学や産業医学の分野で地域や働く人たちの健康管理にも目を配っている。医学博士、内科学会専門医、呼吸器学会専門医、老年医学会専門医。