ER Dr.の救急よもやま話

医師が正しい診断に行き着く三つのポイント

志賀隆・国際医療福祉大医学部救急医学准教授(同大病院救急医療部)
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 前回は、シフトワーカーの睡眠についてお話をしました。今回は、医師が患者さんの診断の際にどのようなアプローチから結論に至るかについての考察から、我々の日常の判断のおおもととなっている「直感」と「理性(仮説演繹法)」についてお話ししたいと思います。

 「あの企業の業績データから直感的に危機を感じたため、対策をとった」などという“直感が鋭い”先輩に出会ったことはないでしょうか?

 この先輩のように、人間の判断はまず、このあと説明する「システム1」と言われる直感によって行われることが多いのです。ただ、直感だけでは十分ではなく、理性(「システム2」)によって分析的に考えることも必要になります。医師の診断も例外ではなく、この「システム1なのか、システム2なのか?」というところに行き着きます(参考文献1、2)。ただし、この直感は労なくして得られるものではありません。直感と理性とは…

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志賀隆

国際医療福祉大医学部救急医学准教授(同大病院救急医療部)

しが・たかし 1975年、埼玉県生まれ。2001年、千葉大学医学部卒業。学生時代より総合診療・救急を志し、米国メイヨー・クリニックでの救急研修を経てハーバード大学マサチューセッツ総合病院で指導医を務めた救急医療のスペシャリスト。東京ベイ・浦安市川医療センター救急科部長などを経て20年5月25日から国際医療福祉大学医学部救急医学准教授(同大学病院救急医療部)。安全な救急医療体制の構築、国際競争力を産み出す人材育成、ヘルスリテラシーの向上を重視し、日々活動している。「考えるER」(シービーアール、共著)、「実践 シミュレーション教育」(メディカルサイエンスインターナショナル、監修・共著)、「医師人生は初期研修で決まる!って知ってた?」(メディカルサイエンス)など、救急や医学教育関連の著書・論文多数。