理由を探る認知症ケア

「認知症」早期発見は“早期絶望”なの?

ペホス・認知症ケア・コミュニケーション講師
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「認知症」に備えよう(1)

 「ひょっとして認知症かな……?と思ったら、早めに受診しましょう」

 テレビ番組で「認知症」が取り上げられるとき、「自分や自分の家族に異変を感じたら、早く病院で受診しましょう」と推奨されます。しかし実際には、異変を感じて受診をするまでに約10カ月かかるというデータ(注)があります。早期受診をしているとは言いがたい状況です。

 がんのように「早期発見、早期治療」につながるならまだしも、多くの人が「認知症は治らない」と思っているので、どうしても受診をためらってしまうのでしょう。実際は、「治る認知症」があるので、早期受診に価値はあるのですが、もし「治らない認知症」と診断されたら「早期発見、早期絶望」となってしまうため、誰もが明確にすることをためらうのだと考えられます。

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ペホス

認知症ケア・コミュニケーション講師

ペ・ホス(裵鎬洙) 1973年生まれ、兵庫県在住。大学卒業後、訪問入浴サービスを手がける民間会社に入社。その後、居宅介護支援事業所、地域包括支援センター、訪問看護、訪問リハビリ、通所リハビリ、訪問介護、介護老人保健施設などで相談業務に従事。コミュニケーショントレーニングネットワーク(CTN)にて、コーチングやコミュニケーションの各種トレーニングに参加し、かかわる人の内面の「あり方」が、“人”や“場”に与える影響の大きさを実感。それらの経験を元に現在、「認知症ケア・コミュニケーション講師」「認知症ケア・スーパーバイザー」として、介護に携わるさまざまな立場の人に、知識や技術だけでなく「あり方」の大切さの発見を促す研修やコーチングセッションを提供している。著書に「理由を探る認知症ケア 関わり方が180度変わる本」。介護福祉士、介護支援専門員、主任介護支援専門員。アプロクリエイト代表。