実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-

HBV感染者へのいわれなき差別と偏見

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
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誤解だらけのB型肝炎ウイルス【8】

 B型肝炎ウイルス(以下HBV)のワクチンが2016年10月から定期接種に組み入れられました。それ自体は歓迎すべきことですが、現時点では対象は生まれてくる赤ちゃんだけで、成人は希望者のみが医療機関に行き、自己負担で接種するかたちとなっています。看護師や医師など医療者は学校に入学した時点で接種が義務付けられていますし、ほとんどの国では留学するならワクチン接種が入学の条件となります。最近は格闘技やサッカーなどのコンタクトスポーツを始める前に、接種が推奨されるようになってきています。

 ですが社会全体には、HBVワクチン接種はまだまだ浸透しているとは言えません。感染力が極めて強いこと…

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谷口恭

太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト