
名物記者の絶筆が切り込んだ「先進」医療の闇【後編】
訃報と同じ日に出版されたサンデー・タイムズ・マガジン誌に6ページにわたって掲載されたルポで、がんを宣告された著名コラムニストでレストラン批評家、AAギル氏は、がんについて思いを巡らせている。
ギル氏の家持ちの友人はすべて好みのがん専門家と病院を持っているそうだ。彼らはまた完璧な庭師と理想的なインテリア装飾家、マッサージ師がいるという。
一方、家を持つ金のない者は魔法の食事療法、ホメオパシー、宗教的な新時代の治療、または少なくともビタミンCやケール、磁力などの効能を製薬産業が隠しているというような陰謀論を持っている、と冗談めかした。
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フォトグラファー
すえもり・あきら 新聞記者を経て2002年渡英。大学院で現代戦争平和学、写真ジャーナリズムを修了後、ロンドンを拠点にフリーのフォトグラファーとして活動する。ビデオ作品も撮影。ウェブサイト www.akirasuemori.com
連載:点描 ロンドン健康生活
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