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ドラマ「コウノドリ」の自称イクメンと産後うつ

西川敦子・フリーライター

 「産科から退院したら『今日の飯、何?』」「家ではスマホ、外では子煩悩」。無理解な夫に妻たちはキレる寸前だ--。TBSの金曜ドラマ「コウノドリ」で描かれる自称イクメンに母親たちが憤り、「#うちのインティライミ」というタグとともに、産後のつらさに共感してくれない夫への怒りと不満をSNSで吐き出している。

 「産後うつギリギリの女性は、じつは8割」。こんな結果が、産前・産後のケアや啓発活動を行うNPOマドレボニータの調査で明らかになった。SNSには子どもが生まれ、幸せいっぱいの写真が多数投稿されている。しかし内心、「母親なんて無理」「離婚したい」「会社を辞めてしまいたい」と追い詰められる女性は多い。放置すると離婚、離職につながりかねない産後うつの実態とは。

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フリーライター

にしかわ・あつこ 1967年生まれ。鎌倉市出身。上智大学外国語学部卒業。編集プロダクションなどを経て、2001年から執筆活動。雑誌、ウエブ媒体などで、働き方や人事・組織の問題、経営学などをテーマに取材を続ける。著書に「ワーキングうつ」「みんなでひとり暮らし 大人のためのシェアハウス案内」(ダイヤモンド社)など。