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救急医直伝! お酒の上手な飲み方と二日酔い対策

志賀隆・国際医療福祉大医学部救急医学主任教授(同大成田病院救急科部長)

 救急医療の現場には、アルコールの影響でけがをしてしまったり、意識が低下したりした人が搬送されてくることがあります。気の置けない友人や同僚と、アルコールを媒介にリラックスして過ごす時間は非常に貴重であり、良好な人間関係のために必要でしょう。しかし、飲みすぎてしまって友人に迷惑をかけたり、救急車で搬送されたりするのは避けたいですよね。病院でも、アルコール関連の患者さんはあまり歓迎されません。また、つらい二日酔いに苦しむのは避けたいところです。年末年始を控えて、これからはお酒を飲む機会が増える季節です。救急医の立場から、アルコールと上手につきあうための知識をご紹介します。

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国際医療福祉大医学部救急医学主任教授(同大成田病院救急科部長)

しが・たかし 1975年、埼玉県生まれ。2001年、千葉大学医学部卒業。学生時代より総合診療・救急を志し、米国メイヨー・クリニックでの救急研修を経てハーバード大学マサチューセッツ総合病院で指導医を務めた救急医療のスペシャリスト。東京ベイ・浦安市川医療センター救急科部長などを経て20年6月から国際医療福祉大学医学部救急医学教授、21年4月から主任教授(同大成田病院救急科部長)。安全な救急医療体制の構築、国際競争力を産み出す人材育成、ヘルスリテラシーの向上を重視し、日々活動している。「考えるER」(シービーアール、共著)、「実践 シミュレーション教育」(メディカルサイエンスインターナショナル、監修・共著)、「医師人生は初期研修で決まる!って知ってた?」(メディカルサイエンス)など、救急や医学教育関連の著書・論文多数。