みんなの心と体 癒やして守るヒント

健常者には理解できない「息切れ」の苦しさ

和田裕雄・順天堂大学准教授
  • 文字
  • 印刷

慢性呼吸不全患者の生活【前編】

 私たちが生きていくためには、血液を通して必要な量の酸素が全身の臓器に行き渡らなくてはなりません。しかし、病気のために肺の機能が低下して十分な量の酸素が摂取できず、血中の酸素量が足りなくなることがあります。それが1カ月以上続く状態を「慢性呼吸不全」と呼びます。慢性呼吸不全になると、在宅時も外出時も機器を使用して酸素を吸入する在宅酸素療法(Home Oxygen Therapy :HOT)を行わなくてはなりません。

 以前、「たばこは老化も促進する」でお話しした重症の慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)の患者さ…

この記事は有料記事です。

残り2209文字(全文2482文字)

和田裕雄

順天堂大学准教授

わだ・ひろお 1993年、東京大学医学部卒。東京大学医学部付属病院、東京大学医科学研究所、英国Imperial College London留学、杏林大学付属病院呼吸器内科学教室などで、特に閉塞性肺疾患、慢性呼吸不全などの呼吸器疾患に焦点を当てて診療・研究・教育に携わってきた。2014年より順天堂大学公衆衛生学講座准教授として、予防医学や産業医学の分野で地域や働く人たちの健康管理にも目を配っている。医学博士、内科学会専門医、呼吸器学会専門医、老年医学会専門医。