超高齢化時代を生きるヒント

二度と自宅に戻れない“施設介護のジレンマ”

小野沢滋・みその生活支援クリニック院長
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高齢の入所者の就寝を手伝う女性介護士
高齢の入所者の就寝を手伝う女性介護士

 「○○さん、今度施設への入所を考えていらっしゃるのですね?」

 「……え?」

 その脇で、○○さんの家族とケアマネジャーさんが、話題を変えるよう手ぶりで私に合図を送っています。

 「あ、そうそう、食事はよく食べられていますか?」--私もあわてて話題を変えました。

 帰りがけにご家族から「先生、施設に入ることは本人には内緒なんです。絶対に施設はいやだって言うものですから。だから、入所の日まで内緒にしておくことになっています」と打ち明けられました。

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小野沢滋

みその生活支援クリニック院長

おのざわ・しげる 1963年相模原市生まれ。90年東京慈恵会医科大学医学部卒業。在宅医療をライフワークにしようと、同年から亀田総合病院(千葉県鴨川市)に在籍し、99年同病院の地域医療支援部長に就任。22年間、同病院で在宅医療を中心に緩和医療や高齢者医療に携わってきた。2012年に北里大学病院患者支援センター部副部長を経て、13年に同トータルサポートセンター長に就任。同病院の入院患者に対して、退院から在宅医療へスムーズに移行できるよう支援してきた。16年相模原市内で在宅医療専門の「みその生活支援クリニック」を開設。亀田総合病院在宅医療部顧問。日本在宅医学会認定専門医。プライマリケア連合学会認定医、日本緩和医療学会暫定指導医。日本在宅医学会前理事。日本医療社会福祉協会理事。一般法人社団エンドライフケア協会理事。相模原町田医療介護圏インフラ整備コンソーシアム代表。