誰も言わない うつの本音

バブル世代を直撃「2035年問題」の深刻度

西川敦子・フリーライター
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ガード下の赤ちょうちんで仕事帰りの一杯
ガード下の赤ちょうちんで仕事帰りの一杯

 「会社説明会で交通費として3万円を渡された」「内定中、豪華クルージングの旅に招待された」など、華やかな時代を体験してきた「バブル世代」。しかし、将来への不安は深刻で、精神的に追い詰められる人も多いという。やがて彼らが迎えるとされる「2035年問題」とは。解決の糸口はどこにあるのか。

 前編「『2人に1人が無役』バブル世代“最後の役割”とは」のとおり、バブル世代にはもはや昇進適齢期を過ぎた人たちが多い。しかも、プライベートでは、教育や介護の問題が重くのしかかる。彼らの心をじわじわと追いつめるのが、老後の資金問題だ。内閣府の調べ(13年)では、老後の蓄えについて「かなり足りないと思う」と答えた人は、40代後半では58%にのぼる。

 「人生100年時代」とも言われる現代において、悠々自適の老後を迎えられるのは一部の恵まれた人だけ……と将来の生計に不安を抱くのは、若い層だけではないようだ。リクルートワークス研究所機関誌「Works」編集長の清瀬一善さんは「華やかな過去と厳しい未来の板挟みになっているのが、今のバブル世代では」という。

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西川敦子

フリーライター

にしかわ・あつこ 1967年生まれ。鎌倉市出身。上智大学外国語学部卒業。釣り関連の編集プロダクション勤務、温泉仲居を経て、2001年から執筆活動。経済誌、新聞、人事関連雑誌などで、メンタルヘルスや家族問題、働き方をテーマに取材を続ける。著書に「ワーキングうつ」(ダイヤモンド社)など。