がんをあきらめない 難敵に挑む医師・患者・家族

スキルス胃がんで命を失う人を減らすために活動

福島安紀・医療ライター
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 進行が早い病気として知られるスキルス胃がんの患者・家族会「認定NPO法人希望の会」は、当時闘病中だった轟哲也さんが2015年に設立した会です。その後、理事長を引き継いだ妻の浩美さんに、スキルス胃がんと診断された経緯、希望の会の活動と、闘病を支えた家族の思いを聞きました。

--哲也さんが、スキルス胃がんと診断された経緯をお聞かせください。

 13年の12月に、「ステージIVのスキルス胃がんで、余命は月単位」と告知されました。実は、その約1年前に区の健康診断で「要精密検査」になり、13年1月に胃の内視鏡検査を受けました。その時には胃炎と診断され、ピロリ菌の除菌治療をしました。食べ物が喉につかえて胃に落ちて行かないという自覚症状があって、それを主治医に伝えましたが、「除菌をすると逆流性食道炎になりやすいからその症状ではないか」ということ…

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福島安紀

医療ライター

ふくしま・あき 1967年生まれ。90年立教大学法学部卒。医療系出版社、サンデー毎日専属記者を経てフリーランスに。医療・介護問題を中心に取材・執筆活動を行う。社会福祉士。著書に「がん、脳卒中、心臓病 三大病死亡 衝撃の地域格差」(中央公論新社、共著)、「病院がまるごとやさしくわかる本」(秀和システム)など。興味のあるテーマは、がん医療、当事者活動、医療費、認知症、心臓病、脳疾患。