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北国の子どもと肥満をつなぐ「第3の因子」

北澤京子・医療ジャーナリスト/京都薬科大学客員教授
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姉妹の会話

姉「おせち料理を食べ過ぎたわ。ダイエットしなきゃ」

妹「ミニスカートをはけば痩せられるよ」

姉「ミニスカート? ダイエットとどんな関係があるの?」

妹「ミニスカートをはいて外出したときのことを考えてみて」

姉「他人の目が気になって、スイーツの誘惑に打ち勝てるかも……やってみるわ!」

 2017年12月に公表された17年度「学校保健統計調査速報」の中に「肥満傾向児」の割合を調査した結果が掲載されていました。「肥満傾向児」とは、年齢・性別・身長別の標準体重から20%以上体重が重い子どものことです。11歳男子の肥満傾向児の割合を都道府県別に色分けした図1では、北海道・東北地方に割合が10%以上を示す赤とピンクが目立ちます。年齢別に肥満傾向児の割合が高かった1~3位の都道府県をリストアップしていくと、北海道・東北地方がほぼ独占していました(表1)。この傾向はたまたま今回だけ、というわけではなく、以前から変わりません。

 この結果から、「北海道・東北地方の子ども」と「肥満」の関係を図2のように表してみました。しかし、北海道・東北地方に住んでいること(要因)が肥満(結果)の原因、つまり両者の間に因果関係があるといえるでしょうか? 北海道・東北地方の人は、太りやすい遺伝子を持っているのでしょうか? それとも、北海道・東北地方の環境(水、土、空気)に、人間を太らせる何かが含まれているのでしょうか??

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北澤京子

医療ジャーナリスト/京都薬科大学客員教授

きたざわ・きょうこ 医療ジャーナリスト、京都薬科大学客員教授。著書に「患者のための医療情報収集ガイド」(ちくま新書)、訳書に「病気の『数字』のウソを見抜く:医者に聞くべき10の質問」(日経BP社)、「過剰診断:健康診断があなたを病気にする」(筑摩書房)