誰も言わない うつの本音

働き方改革で噴出する「課長クライシス」

西川敦子・フリーライター
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「プレミアムフライデー」は働き方改革推進につながったか。初開催の金曜日に乾杯する女優の橋本マナミさん(中央)ら=東京・銀座の銀座三越で2017年2月24日
「プレミアムフライデー」は働き方改革推進につながったか。初開催の金曜日に乾杯する女優の橋本マナミさん(中央)ら=東京・銀座の銀座三越で2017年2月24日

 「部下に仕事を振れない」「残業時間削減目標が達成できない」--働き方改革が盛り上がる中、会社の目標と現場の板挟みになる管理職が続出している。なぜ彼らは自分のワーク・ライフ・バランスを犠牲にするのか? どんなタイプが疲弊しやすいのか? ひそかに広がる「課長クライシス」とは。

部下に仕事を振れない上司が急増中

 東京・京橋駅に近いオフィスビル。木曜日の午後8時、フロアの明かりが一斉に消えた。一心不乱にキーボードを叩いていた課長の吉澤浩さん(仮名、41歳)がふと顔を上げると、周囲の人影はすっかりまばらになっていた。

 今日も若手の営業同行や会議に追われ、あっという間に1日が過ぎてしまった。来週に控えた社内プレゼンの…

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西川敦子

フリーライター

にしかわ・あつこ 1967年生まれ。鎌倉市出身。上智大学外国語学部卒業。釣り関連の編集プロダクション勤務、温泉仲居を経て、2001年から執筆活動。経済誌、新聞、人事関連雑誌などで、メンタルヘルスや家族問題、働き方をテーマに取材を続ける。著書に「ワーキングうつ」(ダイヤモンド社)など。