
東京マラソン準備【上】
今年も東京マラソン(2月25日)が近づいてきました。フルマラソンは3万5500人、10kmマラソンは500人が参加する見込みで、マラソン大会の中では国内最大です。今回から3回にわたって、東京マラソンに向けた対策を取り上げます。初回は1カ月前にすべき準備についてお話しします。
自分の心臓を知ろう
まず、何よりも大切なのは、自分の心臓のことを知ることです。
アメリカ心臓協会によると、人間の心臓は70年間の生涯の中で25億回以上拍動します。1日に平均10万回拍動し、約7570Lの血液を送ります。心臓が1分間に拍動する回数を心拍数といいます。心拍数は、リラックスしたり、横たわっていたりして安静にしていると、最も低い値になります。安静時の心拍数は通常、毎分60~100回です。
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奥井識仁
よこすか女性泌尿器科・泌尿器科クリニック院長
おくい・ひさひと 1999年東京大学大学院修了(医学博士)後、渡米し、ハーバード大学ブリガム&ウイメンズ病院にて、女性泌尿器科の手術を習得する。女性泌尿器科とは、英語でUrogynecology。“Uro”は泌尿器科、“Gynecology”は婦人科を意味し、“Urogynecology”で、両科の中間にあたる部門という意味がある。都内の複数の大学病院から専門領域の診療に関する相談を受けながら、「よこすか女性泌尿器科・泌尿器科クリニック」を運営し、年間約800件の日帰り手術を行っている。水泳、マラソン、トライアスロンなどのスポーツ、音楽(サックス演奏)が趣味で、さまざまなスポーツ大会にドクターとして参加している。著書に「人生を変える15分早歩き」「ドクター奥井と走るランニングのススメ」(いずれもベースボールマガジン社)など。