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甲状腺の病気、糖尿病でも毛が抜ける!

齊藤典充・横浜労災病院皮膚科部長

女性の薄毛と脱毛 五つの原因【3】

 女性の薄毛や脱毛の中で、前回お話しした膠原病(こうげんびょう)に次いで多いのは、甲状腺の病気です。さらに全身の病気では、糖尿病、鉄欠乏性貧血、今の時期に増える風邪やインフルエンザなどによる体力の消耗や食事の内容も髪の毛と関係があります。髪の悩みで皮膚科を受診された場合、薄毛や脱毛以外の症状が病気を突き止める手がかりになります。髪の症状をきっかけに、他の症状が表れていないかなどをよく診察し、診断や治療につなげていきます。

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横浜労災病院皮膚科部長

さいとう・のりみつ 1993年北里大学卒業、同大学皮膚科に入局。98~2000年米国カリフォルニア大学サンディエゴ校留学。国立横浜病院(現:国立病院機構横浜医療センター)皮膚科、北里大学皮膚科助手、講師、国立病院機構横浜医療センター皮膚科部長などを経て14年4月から現職。専門は脱毛症、血管炎、血行障害。日本皮膚科学会の脱毛症に関する診療ガイドラインの作成に携わるなど、長年、診療の第一線で脱毛治療・研究の分野をリードしている。