医療・健康Tips

特定地域で広がる感染症・寄生虫症、NTDへの対策

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2004年にアフリカのオンコセルカ症流行地帯を視察し、現地の人たちと交流するノーベル医学生理学賞(15年)受賞者の大村智さん。NTDのオンコセルカ症やリンパ系フィラリアの治療薬イベルメクチンの開発に貢献したことが受賞理由=大村智さん提供
2004年にアフリカのオンコセルカ症流行地帯を視察し、現地の人たちと交流するノーベル医学生理学賞(15年)受賞者の大村智さん。NTDのオンコセルカ症やリンパ系フィラリアの治療薬イベルメクチンの開発に貢献したことが受賞理由=大村智さん提供

 WHO(世界保健機関)は現在、アフリカ睡眠病や住血吸虫症など特定の地域だけで感染が勃発する18の病気を、顧みられない熱帯病(NTD)としています。2000年になってからNTDの治療や感染予防の研究・開発が国際的に活発になり、日本も大きな役割を果たしています。

 「顧みられない熱帯病=Neglected Tropical Diseases (NTD)」。聞きなれない言葉ですが、熱帯の発展途上国や紛争地区、大都市のスラムなど、衛生状態の改善が必要な貧困地域などで蔓延する感染症と寄生虫病を指します。なかには命にかかわる重病や、重い後遺症が残るものもあり、全世界で約15億人の感染者がいると推測されています。

 WHOはNTDとして、デング熱、狂犬病、トラコーマ、ブルーリ潰瘍、トレポネーマ感染症、ハンセン病、シャーガス病、アフリカ睡眠病、リーシュマニア症、条虫症および神経嚢胞症、メジナ虫症、エキノコックス症、食品由来の吸虫症、リンパ系フィラリア、マイセトーマ、オンコセルカ症、住血吸虫症、土壌伝染性寄生虫症の18種の病気を挙げています。

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