旅と病の歴史地図

海外旅行中は薬に注意 偽薬や強い副作用も

濱田篤郎・東京医科大学教授
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マラリアの薬はインディオの秘薬

 旅先で病気になると、まずは薬を飲んでその場をしのぐ人が多いと思います。その場しのぎで使った薬が歴史を変えたこともありました。

 それは16世紀の新大陸での出来事。そこでは、蚊が媒介するマラリアが流行しており、植民地経営のために滞在するヨーロッパ人を悩ませていました。この当時、マラリアには治療法がなく、多くの植民者がこの熱病で命を落としていたのです。

 ところが、先住民のインディオは、この病気にかかっても死ぬ人は一部でした。彼らはマラリアにかかると、…

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濱田篤郎

東京医科大学教授

はまだ・あつお 1981年、東京慈恵会医科大学卒業。84~86年に米国Case Western Reserve大学に留学し、熱帯感染症学と渡航医学を修得する。帰国後、東京慈恵会医科大学・熱帯医学教室講師を経て、2005年9月~10年3月は労働者健康福祉機構・海外勤務健康管理センター所長代理を務めた。10年7月から東京医科大学教授、東京医科大学病院渡航者医療センター部長に就任。海外勤務者や海外旅行者の診療にあたりながら、国や東京都などの感染症対策事業に携わる。11年8月~16年7月には日本渡航医学会理事長を務めた。著書に「旅と病の三千年史」(文春新書)、「世界一病気に狙われている日本人」(講談社+α新書)、「歴史を変えた旅と病」(講談社+α文庫)、「新疫病流行記」(バジリコ)、「海外健康生活Q&A」(経団連出版)など。19年3月まで「旅と病の歴史地図」を執筆した。