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抗がん剤だけじゃない 生理痛の鎮痛薬でも脱毛

齊藤典充・横浜労災病院皮膚科部長

女性の薄毛と脱毛 五つの原因【4】

 薬の副作用による脱毛といえば、真っ先に抗がん剤が思い浮かぶのではないでしょうか。脱毛の頻度は確かに抗がん剤が最も多いのですが、薬剤による脱毛はそれ以外のさまざまな薬で起きています。それらは手軽に利用できる市販の一般薬だったり、髪の毛とは結び付かない病気の治療薬だったりします。女性の薄毛や脱毛には、このような薬が原因とみられる症例があります。抗がん剤以外の、身近な薬の副作用による脱毛を取り上げてみましょう。

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横浜労災病院皮膚科部長

さいとう・のりみつ 1993年北里大学卒業、同大学皮膚科に入局。98~2000年米国カリフォルニア大学サンディエゴ校留学。国立横浜病院(現:国立病院機構横浜医療センター)皮膚科、北里大学皮膚科助手、講師、国立病院機構横浜医療センター皮膚科部長などを経て14年4月から現職。専門は脱毛症、血管炎、血行障害。日本皮膚科学会の脱毛症に関する診療ガイドラインの作成に携わるなど、長年、診療の第一線で脱毛治療・研究の分野をリードしている。