口から考える命と心と病

深刻な乳児の虫歯につながる離乳期の誤り

落合邦康・日本大学特任教授
  • 文字
  • 印刷

 虫歯(う蝕<うしょく>)は誰にでもできます。しかし、子供、成人、高齢者と年代によってでき方や背景が違います。今回は、それぞれの特徴と予防法についてお話ししたいと思います。

ミュータンス菌が作る「グルカン」

 まず、最も患者数が多い成人の虫歯から説明しましょう。この年代は、歯(宿主)▽細菌(デンタルプラーク=歯垢<しこう>)▽砂糖(食事)▽時間--の四つが関連因子として挙げられます。

 虫歯の原因菌であるミュータンスレンサ球菌(以下ミュータンス菌)は、成人の場合は口の中にすんでいる常…

この記事は有料記事です。

残り1778文字(全文2019文字)

   

ご登録日から1カ月間は100円

いますぐ登録して続きを読む

または

登録済みの方はこちら

落合邦康

日本大学特任教授

おちあい・くにやす 1973年、日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)獣医学科卒業。73年に日本大学松戸歯科大学(現・松戸歯学部)で副手(研究助手)となり、口腔(こうくう)細菌の研究を始める。75年に松戸歯学部助手に就任し、78~80年は米国University of Alabama at Birminghamへ留学。82年に歯学博士号を取得した。87年に松戸歯学部講師、2000~05年に明海大歯学部教授、05~15年に日本大学歯学部教授を歴任。15年4月から日本大学歯学部特任教授。エイズやインフルエンザ、アルツハイマー病と歯周病菌の関係、口腔細菌と腸内細菌の関係など、独創的でありながら人々に身近な研究で注目されてきた。著書(監修、共著)に「腸内細菌・口腔細菌と全身疾患」(シーエムシー出版)や「口腔微生物学―感染と免疫―」(学建書院)など。