健康長寿をめざして

「否定されない」保健室は子どもの最後の居場所

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 学校の「保健室」はその昔、優しい養護の先生が急な体調不良やけがの応急処置をしてくれる場所でした。しかし、いまどきの保健室は、貧困をはじめとするさまざまな困難を抱えた子どもたちが集まる場所になっています。「ルポ保健室 子どもの貧困・虐待・性のリアル」(2016年)で、公立小中学校の保健室で何が起きているのかを報告したジャーナリスト、秋山千佳さんに、改めて子どもの体と心に何が起きているのかを聞きました。【ライター・本多カツヒロ】

 --保健室を取材対象とした本は、これまでありそうでありませんでした。なぜ保健室をテーマに選んだのでしょうか?

 秋山千佳さん 新聞記者時代、広島で原爆や平和問題を担当しました。「どうすれば平和の大切さを若者に伝えられるか」に苦心しましたが、次の勤務地の大阪で、悲惨な事件を取材したことをきっかけに、「困難を抱えた子どもたちに平和を保障することが先だ」という思いが芽生えました。

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