
ラジオ番組の間に「ワクチン接種をしましょう」と何度も流れるCM。4月24日から30日は世界予防接種週間だった。
日本で感染者が増えているというニュースがあったが、フランスでも昨年11月ごろから、ワインで有名な街ボルドーがある仏南西部ヌーベルアキテーヌ地域圏を中心に、はしか(麻疹)が流行している。昨年11月6日から今年4月22日時点で1947件の感染数が報告された。101ある県のうち、78の県に感染が広がっている。ビエンヌ県ポワティエの病院では2月、はしか予防接種歴のない32歳の女性が亡くなった。
まだ発症者が出ていない県もあるが、まとまった休みに小旅行に出かけ、子どもたちもよく移動するお国柄。感染力の強さから次第に国内に広まりつつある。フランスだけではなく、ルーマニア、イタリア、ギリシャなどでもはやり始めている。
この記事は有料記事です。
残り2129文字(全文2491文字)
投稿にはログインが必要です。
竹内真里
フランス在住ライター
1978年千葉県生まれ。2000年から2002年までフランス南部マルセイユに滞在。その後、東京や香港でライターとして取材・執筆に従事。2015年に再びフランスへ。現在はリヨン市内でフランス人の夫、娘と暮らしながら現地情報を発信している。