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「ノボルとヨーコ」団塊ジュニア夫婦が迎える“2060年の現実”

小野沢滋・みその生活支援クリニック院長
団塊ジュニアが就活をした2000年前後は、過去もっとも厳しい就職氷河期と言われた=2000年12月撮影
団塊ジュニアが就活をした2000年前後は、過去もっとも厳しい就職氷河期と言われた=2000年12月撮影

 団塊ジュニア世代は昭和の高度成長期に生まれ、バブル崩壊後の大変動の時代を懸命に生きています。その彼らが高齢期を迎える2060年ごろ、首都圏で要介護者や死亡数がピークに達します。労働人口は今の4割減、介護要員もヘルパーも足りない社会が到来しそうです。今回は、ある団塊ジュニア夫婦「ノボルとヨーコ」の人生と42年後を描きます。

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みその生活支援クリニック院長

おのざわ・しげる 1963年相模原市生まれ。90年東京慈恵会医科大学医学部卒業。在宅医療をライフワークにしようと、同年から亀田総合病院(千葉県鴨川市)に在籍し、99年同病院の地域医療支援部長に就任。22年間、同病院で在宅医療を中心に緩和医療や高齢者医療に携わってきた。2012年に北里大学病院患者支援センター部副部長を経て、13年に同トータルサポートセンター長に就任。同病院の入院患者に対して、退院から在宅医療へスムーズに移行できるよう支援してきた。16年相模原市内で在宅医療専門の「みその生活支援クリニック」を開設。亀田総合病院在宅医療部顧問。日本在宅医学会認定専門医。プライマリケア連合学会認定医、日本緩和医療学会暫定指導医。日本在宅医学会前理事。日本医療社会福祉協会理事。一般法人社団エンドライフケア協会理事。相模原町田医療介護圏インフラ整備コンソーシアム代表。