
しきりに確認する行為は認知症のため?
「わたしのご飯は、まだですか?」--。A子さん(80代)がしきりに確認してきます。
毎日午後4時を過ぎると施設の自分の部屋から食堂に来て、そばにいる職員に「ご飯はまだですか?」と質問するのです。職員が「6時からですよ」と伝えても、しばらくすると「まだですか?」と聞いてきます。
部屋に一緒に戻って、「食事は6時からです」と紙に書き、時計のそばにはりつけても、やはり食堂に出てきて、同じ質問を繰り返します。しだいに落ち着きがなくなるので、職員がつきっきりで対応することになります。
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ペホス
認知症ケアアドバイザー
ペ・ホス(裵鎬洙) 1973年生まれ、兵庫県在住。大学卒業後、訪問入浴サービスを手がける民間会社に入社。その後、居宅介護支援事業所、地域包括支援センター、訪問看護、訪問リハビリ、通所リハビリ、訪問介護、介護老人保健施設などで相談業務に従事。コミュニケーショントレーニングネットワーク(CTN)にて、コーチングやコミュニケーションの各種トレーニングに参加し、かかわる人の内面の「あり方」が、“人”や“場”に与える影響の大きさを実感。それらの経験を元に現在、「認知症ケアアドバイザー」「メンタルコーチ」「研修講師」として、介護に携わるさまざまな立場の人に、知識や技術だけでなく「あり方」の大切さの発見を促す研修やコーチングセッションを提供している。著書に「理由を探る認知症ケア 関わり方が180度変わる本」。介護福祉士、介護支援専門員、主任介護支援専門員。ミカタプラス代表。
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