無難に生きる方法論

便利家電と「女性のうつ」の深い関係

石蔵文信・大阪大学招へい教授
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 女性のうつ病の初発症状には、「夕食の献立を思いつかない」が多い。特に専業主婦に起きやすいとされる。本人ではなく家族が気づいて受診させるケースが多い。洗濯や掃除は何とかこなしているのに、なぜ夕食の用意ができないのかと家族が不思議に思うからだ。

 同じ家事でも、掃除や洗濯はある意味単純作業で、特にいろいろ考える必要が少ない。しかし、食事の献立は買い物から調理まであれこれ考えないといけない。だから料理が認知機能の維持に良いのではないかと言われているが、逆にうつ状態になればあれこれ考えるのがおっくうになり、献立を思いつかないから料理ができなくなるのである。

 献立を思いつかなくなった女性に対しては、治療とともに晩ご飯のメニューを考えてもらうことにしている。…

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石蔵文信

大阪大学招へい教授

いしくら・ふみのぶ 1955年京都生まれ。三重大学医学部卒業後、国立循環器病センター医師、大阪厚生年金病院内科医長、大阪警察病院循環器科医長、米国メイヨー・クリニック・リサーチフェロー、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授などを経て、2013年4月から17年3月まで大阪樟蔭女子大学教授、17年4月から大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。循環器内科が専門だが、早くから心療内科の領域も手がけ、特に中高年のメンタルケア、うつ病治療に積極的に取り組む。01年には全国でも先駆けとなる「男性更年期外来」を大阪市内で開設、性機能障害の治療も専門的に行う(眼科イシクラクリニック)。夫の言動への不平や不満がストレスとなって妻の体に不調が生じる状態を「夫源病」と命名し、話題を呼ぶ。また60歳を過ぎて初めて包丁を持つ男性のための「男のええ加減料理」の提唱、自転車をこいで発電しエネルギー源とする可能性を探る「日本原始力発電所協会」の設立など、ジャンルを超えたユニークな活動で知られる。「妻の病気の9割は夫がつくる」「なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略」など著書多数。