人類史からひもとく糖質制限食

「果物の糖質」が私たちの健康に与える影響は

江部康二・高雄病院理事長
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 多くの人は、果物を「健康的で積極的に取った方がいい食べ物」と信じています。しかし、動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版(日本動脈硬化学会発行)は、「動脈硬化性疾患予防のための生活習慣の改善」の項目で、「糖質含有量の少ない果物を適度に摂取する」ことをすすめています。この考え方は「生理学的事実に基づいた糖質制限理論」と合致しています。

 私も、果物を「いくら食べてもよい」とは考えません。糖尿病の人が普通に1人前の果物を食べると、糖質の量(ブドウ糖、ショ糖など)に応じて食後高血糖が生じ、糖尿病合併症のリスクになると考えています。精製していない玄米でも、糖尿病の人が1人前を食べると、必ず食後血糖値が200mg/dlを超え、合併症リスクになるのと同様です。

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江部康二

高雄病院理事長

えべ・こうじ 1950年生まれ。京都大学医学部卒業。京都大学胸部疾患研究所(現京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学)などを経て、78年より医局長として一般財団法人高雄病院(京都市)に勤務。2000年理事長に就任。内科医、漢方医。糖尿病治療の研究に取り組み、「糖質制限食」の体系を確立したパイオニア。自身も02年に糖尿病であることが発覚し、実践して糖尿病と肥満を克服する。これまで高雄病院などで3000人を超える症例を通じて、糖尿病や肥満、生活習慣病、アレルギーなどに対する糖質制限食の画期的な治療効果を証明し、数々のベストセラーを上梓している。