生命の時計から考える健康生活

病状の昼夜差に合わせて投薬「時間治療」とは

柴田重信・早稲田大学教授田原優・カリフォルニア大学ロサンゼルス校助教
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体内時計と薬の関係(その2)

 前回から、時間薬理学を研究する九州大学薬学研究院の楠瀬直喜さんに、体内時計と薬の関係について伝えていただいています。1回目のテーマは「薬の効果が服用する時間帯によって変化する」でした。2回目の今回は、病気の症状の「昼夜差」に焦点を当て、楠瀬さんに解説してもらいます。

薬はいつ飲むとよい効果を得られる?

 薬物治療を効率的に行う方法の一つに、「最適なタイミングでの服用」があります。だれでも睡眠薬は「寝る前に」飲むでしょうし、動揺病の緩和薬 (乗り物酔いの緩和薬)は「乗り物に乗る前に」飲むでしょう。

 このように、薬を飲む目的や得られる効果を実感しやすい場合は、服用のタイミングを決めるのは簡単です。

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柴田重信

早稲田大学教授

しばた・しげのぶ 1953年生まれ。九州大学薬学部卒業、薬学研究科博士修了。九州大学助手・助教授、早稲田大学人間科学部教授などを経て、2003年より早稲田大学理工学術院教授。薬学博士。日本時間生物学会理事、時間栄養科学研究会代表。時間軸の健康科学によって健康寿命を延ばす研究に取り組む。専門は時間栄養学、時間運動学とその双方の相乗効果を健康に活かす商品・プログラム開発。田原助教との共著に「Q&Aですらすらわかる体内時計健康法-時間栄養学・時間運動学・時間睡眠学から解く健康-」(杏林書院)。

田原優

カリフォルニア大学ロサンゼルス校助教

たはら・ゆう 1985年生まれ。早稲田大学理工学部、同大学大学院先進理工学専攻卒業。博士(理学)。早稲田大学助手を経て、2015年より早稲田大学高等研究所助教、17年1月よりカリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部助教。07年より、柴田重信教授と共に、時間栄養学研究の確立に取り組んできた。また、発光イメージングによるマウス体内時計測定、ストレスによる体内時計調節などの成果も発表している。常にヒトへの応用を意識しながら、最先端の基礎研究を行っている。柴田教授との共著に「Q&Aですらすらわかる体内時計健康法-時間栄養学・時間運動学・時間睡眠学から解く健康-」(杏林書院)。