眠りを知れば人生危うからず

夜眠れなくても市販の睡眠改善薬常用は危険

内村直尚・久留米大学教授
  • 文字
  • 印刷

 1981年に日本初の睡眠障害専門外来を設置した久留米大学病院には、時折、家族などがいくらゆすっても目を覚まさないほど眠り込んだ患者さんが救急車で運ばれてくることがあります。ご家族は何か重大な疾患にかかって命の危険にさらされているのではないかと思い、慌てて救急車を呼んだのです。

 驚いて診察しながら、家族などに事情を聴くと一定の頻度で「ああ、またか」と思う事例がよくあります。しかもこうした患者さんは若い女性に多いという点に特徴があります。

 魔女に呪いをかけられた王女が100年間眠り続ける「眠れる森の美女」というヨーロッパの民話があります…

この記事は有料記事です。

残り2859文字(全文3129文字)

   

ご登録日から1カ月間は100円

いますぐ登録して続きを読む

または

登録済みの方はこちら

内村直尚

久留米大学教授

うちむら・なおひさ 1982年、久留米大学卒業。86年に久留米大学大学院医学研究科修了(医学博士)後、87年5月~89年4月に米国Oregon Health Science Universityへ留学。帰国後、久留米大医学部神経精神医学講座の助手、講師、助教授を経て、2007年4月から同講座教授に就任した。11年4月~13年3月、久留米大学病院副病院長。12年4月から久留米大学高次脳疾患研究所長、13年4月から同大医学部長を務め、16年10月からは同大副学長も兼務する。国内トップレベルの睡眠医療チームを率いる睡眠研究の第一人者。著書(分担執筆)に「睡眠学」(朝倉書店)、「プライマリ・ケア医のための睡眠障害」(南山堂)など。