医療プレミア特集

「風邪に抗菌薬は効かず」知らない人が半数の現実

鈴木敬子・毎日新聞 医療プレミア編集部
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AMR臨床リファレンスセンターが行ったメディアセミナーで、抗菌薬意識調査の結果が公表された=東京都新宿区で2018年10月30日、鈴木敬子撮影
AMR臨床リファレンスセンターが行ったメディアセミナーで、抗菌薬意識調査の結果が公表された=東京都新宿区で2018年10月30日、鈴木敬子撮影

 一般の人の2人に1人が「抗菌薬(抗生物質)は風邪やインフルエンザに効果がある」と思っていることが、国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンター(東京都新宿区)の調査で分かった。ほとんどの風邪やインフルエンザはウイルスが原因のため、抗菌薬を飲んでも効果はない。また、全国の診療所の医師を対象とした別の調査で、風邪と診断した患者や家族が抗菌薬の処方を希望した場合、「説明しても納得しなければ処方する」とした医師が半数に上ることも分かった。抗菌薬への正しい理解がまだまだ進んでいない現状が明らかになった。

 センターは、世界的に薬剤耐性(AMR=Antimicrobial Resistance)が問題となる中、国内の薬剤耐性の調査・研究や啓発のための情報発信を目的として、2017年に設立された。

 調査は今年8月30日~9月3日、インターネットを通じて行われ、10~60代の男女721人が回答した。抗菌薬・抗生物質がどのような病気に効くか尋ねたところ、風邪(49.9%)、インフルエンザ(49.2%)と答えた人が多かった。実際は抗菌薬が効かないノロウイルスに効くと答えた人も2割強いた。

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鈴木敬子

毎日新聞 医療プレミア編集部

すずき・けいこ 1984年茨城県生まれ。法政大卒。2007年毎日新聞社入社。岐阜支局、水戸支局、横浜・川崎支局を経て、15年5月からデジタルメディア局。