医療プレミア特集 フォロー

「風邪に抗菌薬は効かず」知らない人が半数の現実

鈴木敬子・水戸支局
AMR臨床リファレンスセンターが行ったメディアセミナーで、抗菌薬意識調査の結果が公表された=東京都新宿区で2018年10月30日、鈴木敬子撮影
AMR臨床リファレンスセンターが行ったメディアセミナーで、抗菌薬意識調査の結果が公表された=東京都新宿区で2018年10月30日、鈴木敬子撮影

 一般の人の2人に1人が「抗菌薬(抗生物質)は風邪やインフルエンザに効果がある」と思っていることが、国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンター(東京都新宿区)の調査で分かった。ほとんどの風邪やインフルエンザはウイルスが原因のため、抗菌薬を飲んでも効果はない。また、全国の診療所の医師を対象とした別の調査で、風邪と診断した患者や家族が抗菌薬の処方を希望した場合、「説明しても納得しなければ処方する」とした医師が半数に上ることも分かった。抗菌薬への正しい理解がまだまだ進んでいない現状が明らかになった。

この記事は有料記事です。

残り2097文字(全文2354文字)

水戸支局

すずき・けいこ 1984年茨城県生まれ。法政大卒。2007年毎日新聞社入社。岐阜支局、水戸支局、横浜支局などを経て、15年5月から医療プレミア編集部。