旅と病の歴史地図

「最強の感染症」狂犬病のリスクはイヌだけじゃない

濱田篤郎・東京医科大学教授
  • 文字
  • 印刷

ギネス第1位の感染症

 少し前のギネス世界記録に「最も致死率の高い感染症」というカテゴリーがありました。ここにランキングされていたのがHIV感染症(エイズ)と狂犬病です。現在、HIV感染症には数多くの治療薬が開発されており、早期に治療を開始すれば死に至る病ではなくなりました。その一方、狂犬病は発病したら致死率がほぼ100%になるため、現在もランキング1位の感染症と言っていいでしょう。

 世界保健機関(WHO)の報告によれば、狂犬病はアジア、アフリカを中心に、世界150カ国以上で毎年5…

この記事は有料記事です。

残り2734文字(全文2976文字)

   

ご登録日から1カ月間は100円

いますぐ登録して続きを読む

または

登録済みの方はこちら

濱田篤郎

東京医科大学教授

はまだ・あつお 1981年、東京慈恵会医科大学卒業。84~86年に米国Case Western Reserve大学に留学し、熱帯感染症学と渡航医学を修得する。帰国後、東京慈恵会医科大学・熱帯医学教室講師を経て、2005年9月~10年3月は労働者健康福祉機構・海外勤務健康管理センター所長代理を務めた。10年7月から東京医科大学教授、東京医科大学病院渡航者医療センター部長に就任。海外勤務者や海外旅行者の診療にあたりながら、国や東京都などの感染症対策事業に携わる。11年8月~16年7月には日本渡航医学会理事長を務めた。著書に「旅と病の三千年史」(文春新書)、「世界一病気に狙われている日本人」(講談社+α新書)、「歴史を変えた旅と病」(講談社+α文庫)、「新疫病流行記」(バジリコ)、「海外健康生活Q&A」(経団連出版)など。19年3月まで「旅と病の歴史地図」を執筆した。