医療プレミア特集

娘が撮影「家族の認知症ドキュメント」異例ヒット

吉永磨美・毎日新聞 医療プレミア編集部
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映画に登場する信友直子監督の両親= ©「ぼけますから、よろしくお願いします。」製作・配給委員会
映画に登場する信友直子監督の両親= ©「ぼけますから、よろしくお願いします。」製作・配給委員会

映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」(前編)

 認知症の87歳の母親と、母に寄り添う95歳の父親の日常を実の娘が追ったドキュメンタリー映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」(信友直子監督)が異例のヒットを続けている。現在、東京都中野区の映画館「ポレポレ東中野」で公開中だが、週末は立ち見が出るほどの盛況だ。アルツハイマー型認知症が進み、記憶を失って取り乱す母親と、母親を介護しながら淡々と暮らす父親の日常を、娘で映画監督の信友さんが、1200日間静かに追いかけた作品だ。認知症を自覚する母親の悲しみ、90歳を超えてリンゴの皮をむき、母にわたす父の愛――カメラを通して両親を見守る娘の視線と圧倒的なリアリティーが見る者の胸を打つ。高齢化社会の今、多くの人に目をとめてほしい作品だ。

 広島県呉市出身の信友さんは高校卒業後、東京の大学に進学し、卒業後は東京で映像製作の仕事に携わった。…

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吉永磨美

毎日新聞 医療プレミア編集部

よしなが・まみ 1972年生まれ。98年に毎日新聞社入社。横浜支局、東京本社地方部、社会部、生活報道部などを経て、2016年4月から現編集部。近年は「おんなのしんぶん」や連載「ガラスの天井」を担当しながら、女性や難聴など見えない障害をテーマに記事を執筆してきた。