医療プレミアボストン発 ウェルエイジング実践術

「一度の徹夜」はアルツハイマー病への第一歩?

大西睦子 / 内科医

 世界でも有名な、睡眠不足の日本人。子供も大人も、睡眠時間を削っては、勉強、仕事や飲み会など深夜まで忙しくしています。ところが睡眠は「未来への投資」と言われるほど大切な時間です。米国立衛生研究所の国立心肺血液研究所(NHLBI)は「睡眠は一生を通して、私たちの健康と幸せに重要な役割を果たす」と訴え、必要な睡眠時間は人それぞれだとしながらも一般論として、高齢者を含めて18歳以上の人には「1日平均7~8時間の睡眠」を勧めています。「そんなことはわかっているけど、寝ている時間はない」という読者もいらっしゃるかもしれません。それではさらに、短期間の睡眠不足でも、アルツハイマー病につながりかねないとしたらどうでしょう? 今回は、米国立衛生研究所(NIH)の薬物乱用研究所(NIDA)所長のノラ・ボルコウ博士らが、今年4月に科学雑誌「米国科学アカデミー紀要」(PNAS)に発表した論文などを参考に、「睡眠とアルツハイマー病」のお話です。

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大西睦子

大西睦子

内科医

おおにし・むつこ 内科医師、米国ボストン在住、医学博士。東京女子医科大学卒業後、同血液内科入局。国立がんセンター、東京大学医学部付属病院血液・腫瘍内科にて造血幹細胞移植の臨床研究に従事。2007年4月より、ボストンのダナ・ファーバー癌研究所に留学し、ライフスタイルや食生活と病気の発生を疫学的に研究。08年4月から13年12月末まで、ハーバード大学で、肥満や老化などに関する研究に従事。ハーバード大学学部長賞を2度授与。現在、星槎グループ医療・教育未来創生研究所ボストン支部の研究員として、日米共同研究を進めている。著書に、「カロリーゼロにだまされるな――本当は怖い人工甘味料の裏側」(ダイヤモンド社)、「『カロリーゼロ』はかえって太る!」(講談社+α新書)、「健康でいたければ『それ』は食べるな」(朝日新聞出版)。

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