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「転倒・骨折・寝たきり」に!?残薬使用の恐ろしさ

高垣育・薬剤師ライター
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残薬をなくすために(後編)

 薬を処方された通りに飲むことができずに発生する残薬。薬を適切に使わないことのデメリットは、健康になる機会を損なうことだけではありません。余った薬を自己判断で再利用したり、家族が誤って使ったりすることによる健康被害にもつながります。

残薬を飲んで転倒し入院した事例も

 余った医薬品をどうしているかについて、厚生労働省が患者を対象に調査したところ、28.8%が「保管しておいて飲むこともある」と回答しました。せっかく会社や学校を休んで、時間とお金をかけて処方してもらったお薬です。もったいないので取っておきたい気持ちはわかりますが、自己判断で残薬を使うと健康を害するリスクをはらんでいます。

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高垣育

薬剤師ライター

たかがき・いく 1978年福岡県生まれ。2001年薬剤師免許を取得。調剤薬局、医療専門広告代理店などの勤務を経て、12年にフリーランスライターとして独立。毎週100人ほどの患者と対話する薬剤師とライターのパラレルキャリアを続けている。15年に愛犬のゴールデンレトリバーの介護体験をもとに書いた実用書「犬の介護に役立つ本」(山と渓谷社)を出版。人だけではなく動物の医療、介護、健康に関わる取材・ライティングも行い、さまざまな媒体に寄稿している。17年には国際中医専門員(国際中医師)の認定を受け、漢方への造詣も深い。