どうする健康格差社会

被災地調査「友人や絆が命を救う」は本当だった

近藤克則・千葉大学予防医学センター教授
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震災後に整備された「避難丘」を示す看板=宮城県岩沼市で
震災後に整備された「避難丘」を示す看板=宮城県岩沼市で

 東日本大震災からもうすぐ8年。阪神淡路大震災、熊本地震もあった。平成は災害の時代だった。近い将来には首都直下型や南海トラフ地震も起きるという。

 震災後に人々の「絆」が注目を集めた。人々が支え合う地域では、被災後の回復が早いという。しかし事例やエピソードが多く、一時のものとか、健康な人が生き残った地域ほど回復が早く、絆を取り戻しやすいから見かけ上のこと、という冷ややかな見方もある。

 果たして「絆」はいのちを救うのか。それを検証するには、被災前の絆の豊かさを把握して、被災後に追跡す…

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近藤克則

千葉大学予防医学センター教授

1983年千葉大学医学部卒業。東大医学部付属病院リハビリテーション部医員、船橋二和(ふたわ)病院リハビリテーション科科長などを経て日本福祉大学教授を務め、2014年4月から千葉大学予防医学センター教授。2016年4月から国立長寿医療研究センター老年学評価研究部長。「健康格差社会ー何が心と健康を蝕むのか」(医学書院2005)で社会政策学会賞(奨励賞)を受賞。健康格差研究の国内第一人者。