健康に暮らす超高齢化時代を生きるヒント

技量も経験もない「かかりつけ医」という幻想

小野沢滋 / みその生活支援クリニック院長

 「かかりつけ医を持ちましょう」――。こんな言葉を聞いたことがあると思います。厚生労働省や医師会は、かかりつけ医を持つことを推進しています。実際、医師会の調査では、半数以上の人が「かかりつけ医がいる」と答えました。この文章を読んでいるあなたも「私にはかかりつけ医がいるから安心」と思っているかもしれません。では、あなたの「かかりつけ医」は、いざという時に本当に役に立ってくれるのでしょうか。私の体験と現状への不安をお伝えします。

 「先生、かかりつけ医の先生が訪問看護指示書を書いてくれなくて困っているんです」――。ある日の午後6…

この記事は有料記事です。

残り2846文字(全文3110文字)

小野沢滋

小野沢滋

みその生活支援クリニック院長

おのざわ・しげる 1963年相模原市生まれ。90年東京慈恵会医科大学医学部卒業。在宅医療をライフワークにしようと、同年から亀田総合病院(千葉県鴨川市)に在籍し、99年同病院の地域医療支援部長に就任。22年間、同病院で在宅医療を中心に緩和医療や高齢者医療に携わってきた。2012年に北里大学病院患者支援センター部副部長を経て、13年に同トータルサポートセンター長に就任。同病院の入院患者に対して、退院から在宅医療へスムーズに移行できるよう支援してきた。16年相模原市内で在宅医療専門の「みその生活支援クリニック」を開設。亀田総合病院在宅医療部顧問。日本在宅医学会認定専門医。プライマリケア連合学会認定医、日本緩和医療学会暫定指導医。日本在宅医学会前理事。日本医療社会福祉協会理事。一般法人社団エンドライフケア協会理事。相模原町田医療介護圏インフラ整備コンソーシアム代表。

イチ押しコラム

実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-
HPVワクチンについて議論する県議会を見つめる母親たち

HPVワクチン「推奨派敗訴」と接種の是非は別問題

 ◇理解してから接種する--「ワクチン」の本当の意味と効果【37】 HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンに関連して、国内外の関…

理由を探る認知症ケア
 

「家に帰りたい」は単なる帰宅願望ではなかった!?

 ◇「家に帰りたい」と言い続けるB子さん 最愛の夫を亡くしたことをきっかけに、認知症による混乱が増えてしまったB子さん。子どもたち…

ボストン発 ウェルエイジング実践術
玄米ごはん定食。論文によると、日本の食事で、死亡に影響している問題点は、1位が塩分過剰、2位は全粒穀物(玄米など)の不足だった

年1100万人を死なせる世界「不健康な食事」ランク

 全世界で年間1100万人、成人してから亡くなる人の5人に1人が、不健康な食事が原因で亡くなっている。喫煙や高血圧による死者より多…

無難に生きる方法論
 

「うつ病に効果あるかも」お笑いと健康の関係は

 明るく楽しく過ごすことが健康につながり、がんや高血圧、糖尿病の治療に良い効果があることはよく知られている。例えばがんと診断され、…

超高齢化時代を生きるヒント
東京都福生市の公立福生病院=2019年3月8日、本社ヘリから

「命は誰のものか」を深く問いかける透析中止問題

 人工透析を受けていた44歳の女性患者が、東京都福生市の公立福生病院の医師に透析中止の選択肢を示され、中止を選んだ後、死に至りまし…

Dr.米井のアンチエイジング・セルフチェック チャートでわかる、あなたの機能年齢 北海道大学COI×医療プレミア