理由を探る認知症ケア

みんなで一生懸命考えた「歯ブラシをかむ理由」

ペホス・認知症ケア・コミュニケーション講師
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歯ブラシをかんでしまうKさん

 長女夫婦と同居していたKさん(60代、女性)が、こたつの敷布団に足をひっかけて転び、太ももの骨を折ってしまいました。3カ月間の入院を経て、介護老人保健施設に入所することになりました。元々脳梗塞(こうそく)があり、体が不自由だったのですが、入所して1カ月たったころからうつ傾向が出始め、横になって過ごす時間が増えてきました。そして同じ時期、それまで嫌がらなかった歯磨きを嫌がるようになったのです。対応に困った施設の職員が、私に相談してきました。

 聞き取りをしたところ、「これまでも歯磨きの介助はしていた。これまでと同じように声をかけ、歯磨きをし…

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ペホス

認知症ケア・コミュニケーション講師

ペ・ホス(裵鎬洙) 1973年生まれ、兵庫県在住。大学卒業後、訪問入浴サービスを手がける民間会社に入社。その後、居宅介護支援事業所、地域包括支援センター、訪問看護、訪問リハビリ、通所リハビリ、訪問介護、介護老人保健施設などで相談業務に従事。コミュニケーショントレーニングネットワーク(CTN)にて、コーチングやコミュニケーションの各種トレーニングに参加し、かかわる人の内面の「あり方」が、“人”や“場”に与える影響の大きさを実感。それらの経験を元に現在、「認知症ケア・コミュニケーション講師」「認知症ケア・スーパーバイザー」として、介護に携わるさまざまな立場の人に、知識や技術だけでなく「あり方」の大切さの発見を促す研修やコーチングセッションを提供している。著書に「理由を探る認知症ケア 関わり方が180度変わる本」。介護福祉士、介護支援専門員、主任介護支援専門員。アプロクリエイト代表。