現代フランス健康事情

移民大国フランスが作った「外国人医療の仕組み」

竹内真里・パリ在住ライター
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日本食レストランやアジア食材店が多いエリア。食事時のラーメン店前には行列ができる=パリ市内で筆者撮影
日本食レストランやアジア食材店が多いエリア。食事時のラーメン店前には行列ができる=パリ市内で筆者撮影

移民と病院(前編)

 年に1度、日本に帰国するたびに外国人が増えたと感じる。駅や電車の行き先案内には英語、中国語、韓国語の表示があり、役所にはポルトガル語や東南アジア諸国の人向けの複数言語パンフレットもあった。とても親切だ。では、年間8700万人が訪れる観光大国、在住外国人も多いフランスはどうか。実は多言語対応は多くない。どんなに外国人が増えても、生活に必要な手続きはすべてフランス語。役所に通訳はいないし、文書はフランス語だけだ。外から入ってくる者はフランス語を学び、フランス社会に同化する意思と行動を示さないといけない。では、健康や命にかかわる医療現場では? 今後定住外国人が増えるであろう日本の先を行く、フランスの外国人医療の仕組みを紹介したい。

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竹内真里

パリ在住ライター

1978年千葉県生まれ。2000年から2002年までフランス南部マルセイユに滞在。その後、東京や香港でライターとして取材・執筆に従事。2015年に再びフランスへ。現在はパリ市内でフランス人の夫、娘と暮らしながら現地情報を発信している。