どうする健康格差社会

“貧困高齢化”を乗り越える「新しい社会保障」とは

近藤克則・千葉大学予防医学センター教授
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 社会保障の持続可能性が話題になっている。日本が人口減少社会に突入して、生産年齢人口(15~64歳)が減り続ける中で、医療・介護を多く必要とする75歳以上の高齢者人口が、2030年には15年に比べ4割増えるからだ。現状で12%である貧困高齢者率は、ある推計では40年に22%を超えるという。そこで、持続可能な社会保障のキーワードを考えてみた。

 まず「新しい社会保障」である。病気で仕事を失い貧困に陥るのを防ごうと、世界初の社会保険として疾病保…

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近藤克則

千葉大学予防医学センター教授

1983年千葉大学医学部卒業。東大医学部付属病院リハビリテーション部医員、船橋二和(ふたわ)病院リハビリテーション科科長などを経て日本福祉大学教授を務め、2014年4月から千葉大学予防医学センター教授。2016年4月から国立長寿医療研究センター老年学評価研究部長。「健康格差社会ー何が心と健康を蝕むのか」(医学書院2005)で社会政策学会賞(奨励賞)を受賞。健康格差研究の国内第一人者。