眠りを知れば人生危うからず

年を取って「睡眠1日5~6時間」導入薬は必要か

内村直尚・久留米大学教授
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 近年、高齢者が数多くの薬を服用する「多剤併用」が、副作用の頻度を上昇させたり、服用しきれずに残る薬(残薬)を発生させたりするなどの観点から、社会問題として指摘されています。実は、こうした高齢者の多剤併用薬に含まれていることが多いと言われるのが、睡眠導入薬です。それだけ高齢者では不眠の訴えが多いということですが、実は高齢者が訴える「不眠」は、若年者や中高年者が訴える不眠とはかなり質が異なることも多く、当然ながら必要となる対策も異なります。今回は高齢者の不眠とその対策についてお話ししたいと思います。

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内村直尚

久留米大学教授

うちむら・なおひさ 1982年、久留米大学卒業。86年に久留米大学大学院医学研究科修了(医学博士)後、87年5月~89年4月に米国Oregon Health Science Universityへ留学。帰国後、久留米大医学部神経精神医学講座の助手、講師、助教授を経て、2007年4月から同講座教授に就任した。11年4月~13年3月、久留米大学病院副病院長。12年4月から久留米大学高次脳疾患研究所長、13年4月から同大医学部長を務め、16年10月からは同大副学長も兼務する。国内トップレベルの睡眠医療チームを率いる睡眠研究の第一人者。著書(分担執筆)に「睡眠学」(朝倉書店)、「プライマリ・ケア医のための睡眠障害」(南山堂)など。