医療プレミア特集

風疹流行止まらず、2週連続で患者100人超

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風疹患者がもっとも多いのは首都圏
風疹患者がもっとも多いのは首都圏

 風疹拡大が止まりません。国立感染症研究所は3月12日、直近の週(2月25日~3月3日)の風疹患者数が113人に上ったと発表しました。2週連続で患者数が100人を超えました。2019年の累計患者数は768人で、2013年の大流行(患者数1万4344人)の後の、14~17年の年間患者数を上回っています。厚生労働省と感染研は引き続き、抗体検査と風疹ワクチン接種を呼びかけています。

風疹患者最多は東京、次いで神奈川

 都道府県別の患者数は東京都212人(前週から39人増加)▽神奈川県114人(同21人増加)▽千葉県79人(同11人増加)▽大阪府72人(同13人増加)▽福岡県49人(同5人増加)▽埼玉県44人(同5人増加)▽兵庫県23人(同3人増加)▽愛知県16人(同2人増加)――など。

 また、妊婦の感染で子どもの目や耳、心臓などに障害が出る「先天性風疹症候群」は14年以降報告がありませんでしたが、19年1月に1人報告がありました。

 
 

 風疹は13年に大流行して以降、患者数が14年319人、15年163人、16年126人、17年93人と減少傾向でした。ところが18年に感染が拡大し、同年は累計で2917人の患者が報告されました。年が明けて19年も拡大が続いています。

 患者の症状は多い順に、発疹▽発熱▽リンパ節の腫れ▽目の充血▽せき――などですが、主な風疹症状である「発疹、発熱、リンパ節の腫れ」がそろって見られた人は、累計患者768人中392人でした。また、男性患者は591人と、女性患者(177人)の3.3倍も多く、特に30~40代男性が61%を占めていました。

 風疹患者の中心には、過去に風疹ワクチンを接種したことがないか、風疹ウイルスに感染したことがないため、抗体を持っていない人たちがいます。とりわけ、1962年4月2日から1979年4月1日生まれの男性(39~56歳)は、国の制度上風疹ワクチンの定期接種がなかったため、抗体保有率が低いことが知られています。

 
 

30~50代男性の抗体保有率が低い

 予防接種法に基づいて毎年約5000人を調べている「感染症流行予測調査」の17年度結果でも、抗体保有率は30代後半84%▽40代77~82%▽50代前半76%と、他世代に比べて低いことが明らかになっています。

 このため厚労省は、19~21年度の3カ年で、この世代の男性への抗体検査と風疹ワクチン接種を無料化する方針を決めています。ワクチン不足を防ぐため、1年目の19年度はまず、72年4月2日~79年4月1日生まれの男性に市町村から受診券が送られることになっています。

 
 

 感染研は「妊婦や妊娠可能な女性に風疹をうつさないために積極的に抗体検査を受け、ワクチンを接種してほしい」と呼びかけています。

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