どうする健康格差社会

社会参加する人が多い街ほど「うつ」は少ない

近藤克則・千葉大学予防医学センター教授
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最大震度7の地震から1週間後、避難所で炊き出しを受け取る人たち=北海道厚真町で2018年9月13日、山崎一輝撮影
最大震度7の地震から1週間後、避難所で炊き出しを受け取る人たち=北海道厚真町で2018年9月13日、山崎一輝撮影

 「地域づくりに参加したいと思うか」と要介護認定を受けていない高齢者10万人超に尋ねてみた。ある政令指定都市では、連絡先まで教えてくださった意欲的な人が1割を超え、驚いた。ぜひ参加したいという高齢者だけで全国なら100万人規模になる計算だ。

 男性は地域に参加しないと言われるが、参加意向を持つ人はむしろ男性で多かった。退職後に地域デビューの機会を探している男性は、実は多いのかもしれない。その力を地域づくりに発揮してもらうことはできないか。

 男性が参加しやすい地域づくり活動は、防災・防犯だという声は多い。男の出番だと奮起するからだ。社会参加している人は健康を保ちやすいとわかってきたので、ご本人には健康長寿のごほうびがつく。では恩恵は周りの参加しない人まで及ぶのか。あるいは環境からの影響は健康にも波及するのか。その検証に取り組んでいる。

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近藤克則

千葉大学予防医学センター教授

1983年千葉大学医学部卒業。東大医学部付属病院リハビリテーション部医員、船橋二和(ふたわ)病院リハビリテーション科科長などを経て日本福祉大学教授を務め、2014年4月から千葉大学予防医学センター教授。2016年4月から国立長寿医療研究センター老年学評価研究部長。「健康格差社会ー何が心と健康を蝕むのか」(医学書院2005)で社会政策学会賞(奨励賞)を受賞。健康格差研究の国内第一人者。