眠りを知れば人生危うからず

「夢を見て眠れない」と嘆く人は実は眠れている

内村直尚・久留米大学学長
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 日本人を対象にした調査では、おおむね一般人口の2割は慢性的な不眠の症状を訴えていると言われています。もっとも睡眠外来で診察を行っていると、患者さん自身の誤解や思い込みが不眠症を悪化させているケース、自分が「重度の不眠症である」と勘違いしているケースに遭遇します。こうした人では、そうした睡眠に関する誤解などを解消するだけで、不眠症が改善することも少なくありません。

 「あなたの普段の睡眠時間は何時間ですか?」と尋ねられた時に皆さんはどのように答えますか?

 一般的には「だいたい〇時間くらいですね」とさらっと答える人が多いと思います。この答えのポイントは「だいたい」という点です。

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内村直尚

久留米大学学長

うちむら・なおひさ 1982年、久留米大学卒業。86年に久留米大学大学院医学研究科修了(医学博士)後、87年5月~89年4月に米国Oregon Health Science Universityへ留学。帰国後、久留米大医学部神経精神医学講座の助手、講師、助教授を経て、2007年4月から同講座教授に就任した。11年4月~13年3月、久留米大学病院副病院長。12年4月から久留米大学高次脳疾患研究所長、13年4月から同大医学部長を務め、20年1月からは同大学長。国内トップレベルの睡眠医療チームを率いる睡眠研究の第一人者。著書(分担執筆)に「睡眠学」(朝倉書店)、「プライマリ・ケア医のための睡眠障害」(南山堂)など。