あなたのおくすり手帳

「ジェネリック嫌わないで」工夫や改良重ねた薬も

高垣育・薬剤師ライター
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ジェネリック医薬品の使用を推奨する厚生労働省のポスターやシールのデザイン
ジェネリック医薬品の使用を推奨する厚生労働省のポスターやシールのデザイン

 薬局の窓口で患者さんに「ジェネリック医薬品で調剤できるお薬が出ているので変更してもよろしいですか」と聞くと「絶対に先発医薬品で」と言われることがあります。前回は、約10人に1人が、「いくら安くなっても使用したくない」とジェネリック医薬品を敬遠している現状と、一方でジェネリック医薬品の方が先発医薬品より「優れている」ケースがあることをお伝えしました。今回はその具体例と、実際に薬剤師はどのような場合にジェネリック医薬品を勧めているのかを解説します。

 ジェネリック医薬品は先発医薬品と同じ有効成分を同量含み、効能・効果、用法・用量が同一となるように作られた薬です。ところが前回お伝えした通り、薬を作る過程でどこのメーカーの原薬や添加物を使うかは、先発医薬品とジェネリック医薬品で、必ずしも同じではありません。では、なぜ異なる添加物を使って薬を作るのでしょうか。

 実は、ジェネリック医薬品メーカーは、特許の問題で、先発品とは別の添加物を使わざるを得ないことが多いのです。ジェネリック医薬品は通常、先発医薬品の特許が切れた後に発売されますが、「切れた」のは有効成分に関する特許だけで、添加物などに関連する特許は切れていないことがよくあるからです。

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高垣育

薬剤師ライター

たかがき・いく 1978年福岡県生まれ。2001年薬剤師免許を取得。調剤薬局、医療専門広告代理店などの勤務を経て、12年にフリーランスライターとして独立。毎週100人ほどの患者と対話する薬剤師とライターのパラレルキャリアを続けている。15年に愛犬のゴールデンレトリバーの介護体験をもとに書いた実用書「犬の介護に役立つ本」(山と渓谷社)を出版。人だけではなく動物の医療、介護、健康に関わる取材・ライティングも行い、さまざまな媒体に寄稿している。17年には国際中医専門員(国際中医師)の認定を受け、漢方への造詣も深い。