実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-

来夏の東京五輪で「日本脳炎」の患者が急増する心配

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
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海外からの客で混雑する、成田空港の入国審査場
海外からの客で混雑する、成田空港の入国審査場

「世界一恐ろしい生物=蚊」の実態を知る【16】

 2016年夏、長崎県対馬市で同時期に4人が日本脳炎に罹患(りかん)したことは、過去のコラム(「日本脳炎の大流行を危惧する二つの理由」)で紹介しました。そのコラムで述べたポイントは、「ウイルスを媒介した動物が通常のブタではなく、イノシシであった可能性が高い」ことと、「同時期の4人の発症が“集団感染”を示唆している」ことです。今回はその日本脳炎が「20年の夏に急増するかもしれない」ということを述べたいと思います。まずは「復習」から始めましょう。

 日本脳炎はウイルスが起こす病気で、基本的には「ブタ→蚊→人」というルートで感染します。大変恐ろしい…

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谷口恭

太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト