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「痛みで開脚ができない」変形性股関節症とは

【Q】ダンスを習っています。開脚ができず股関節に痛みもあります。変形性股関節症、骨粗鬆(そしょう)症と診断されました。注意点を教えてください。(東京都、女性、57歳)

【A】年齢を考慮すると、自覚症状をにらみつつ、当面は好きなダンスを継続するのはいかがでしょうか。自身の股関節を大事に使いつつ、限界が来たら人工関節手術を受けるという選択も可能です。

 正常な股関節は、丸い形状をした大腿(だいたい)骨の骨頭が、骨盤側の丸いおわん状の部分(臼蓋(きゅうがい))にはまり、くるくると滑らかに動きます。ところが変形性股関節症では臼蓋が小さすぎたり、変形したりして関節軟骨が損傷し、違和感や痛みが生じます。日本の患者の多くには、臼蓋の形成不全があり、特に中高年の女性からの訴えが目立ちます。

 治療は、症状や関節症の進行度に合わせて考えます。痛みが一時的の段階では股関節への負担を減らすため、運動負荷を下げてもらい、太りすぎの人にはダイエットをしてもらうなどして症状の緩和を図ります。衝撃の少ない水中歩行や水泳がお勧めですが、年齢も考慮して考えます。残念ながら、軟骨を再生させる薬はありませんが、症状に応じて痛みを緩和する投薬も実施します。なお骨粗鬆症は年齢とともに進行する可能性が高いので、…

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