あなたのおくすり手帳

「危険な副作用多発」でも救済されない個人輸入薬

高垣育・薬剤師ライター
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 医薬品は私たちの体や心をすこやかに保つために役立ちますが、正しく使っていても副作用による健康被害が生じることがあります。その際の助けとなるのが独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」(PMDA)が運営する「医薬品副作用被害救済制度」です。国は2015年、子宮頸(けい)がん予防のためのヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの副作用を、この制度の救済対象とすると発表しました。この件が報じられて制度のことを知った人もいるかもしれません。それでも認知度はまだ低いのです。PMDAの調査に対して、制度を「知っている」「聞いたことはある」と答えた人は、29.7%(18年度)にとどまっています。さらに、救済には一定の条件があります。このことまで知っている方は、さらに少ないのではないでしょうか。今回は救済制度の仕組みや条件を紹介します。

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高垣育

薬剤師ライター

たかがき・いく 1978年福岡県生まれ。2001年薬剤師免許を取得。調剤薬局、医療専門広告代理店などの勤務を経て、12年にフリーランスライターとして独立。毎週100人ほどの患者と対話する薬剤師とライターのパラレルキャリアを続けている。15年に愛犬のゴールデンレトリバーの介護体験をもとに書いた実用書「犬の介護に役立つ本」(山と渓谷社)を出版。人だけではなく動物の医療、介護、健康に関わる取材・ライティングも行い、さまざまな媒体に寄稿している。17年には国際中医専門員(国際中医師)の認定を受け、漢方への造詣も深い。