百年人生を生きる

「週1回自動電話」が見守る高齢者の安否と安心

星野哲・ライター/立教大学社会デザイン研究所研究員
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あんしんネット代表理事・斎藤正史さん=千葉県松戸市で、筆者撮影
あんしんネット代表理事・斎藤正史さん=千葉県松戸市で、筆者撮影

 1人暮らしや夫婦のみ高齢世帯への定期訪問など、見守り活動がさまざまな形で広がっている。その一つが、千葉県松戸市で運営されている「あんしん電話」だ。週1回、利用者宅に安否を尋ねる電話が自動的にかかってきて、プッシュボタンで安否を回答する仕組み。体調不良や要連絡など回答に応じて、地域のボランティアが利用者宅を訪問する。シンプルで、利用者につかず離れず安心を届けることができる▽自治会の見守り負担を減らせる▽地域の人たちの「つながり」を生み出す――など、さまざまな効果がみえてきた。他地域での導入の動きも出てきた。

 あんしん電話は、千葉県松戸市の自治会リーダーやNPO関係者らが理事を務める一般社団法人「あんしん地域見まもりネット」が運営している。地域の医療機関や介護施設に置かれた電話発信の機器(現在は、特定の場所に設置せず、クラウドシステムを使う方法も導入)から週に1度、利用者があらかじめ決めた日時に自動で電話がかかってくる。

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星野哲

ライター/立教大学社会デザイン研究所研究員

ほしの・さとし 1962年生まれ。元朝日新聞記者。30年ほど前、墓や葬儀の変化に関心を持って以降、終活関連全般、特にライフエンディングについて取材、研究を続けている。2016年に独立。立教大学大学院、東京墨田看護専門学校で教えるほか、各地で講演活動も続ける。「つながり」について考えるウエブサイト「集活ラボ」の企画・運営も手がける。著書に「遺贈寄付 最期のお金の活かし方」(2018年、幻冬舎)「『定年後』はお寺が居場所」(同、集英社新書)「終活難民-あなたは誰に送ってもらえますか」(2014年、平凡社新書)ほか。