医療と介護の危機的状況を取材し、医療プレミアで展開した連載「介護崩壊」を受けて、トークライブ「小野沢医師と考える“首都圏2040年介護危機”」を7月31日午後6時半~8時、毎日ホール(東京都千代田区一ツ橋1の1の1)で開催します。医療、介護分野の人手不足が大きな問題になっています。このまま手を打たずに高齢化がさらに進むと、医療、介護難民が大量に生まれることが予想されます。連載に登場した相模原市の在宅医療専門「みその生活支援クリニック」の小野沢滋医師と、介護福祉士の田中春枝さんを迎え、高齢化がピークとなる2040年に向けて私たちが何を準備し、どのような選択をすればいいのかを話し合います。参加ご希望の方は毎日メディアカフェのウェブサイト(https://mainichimediacafe.jp/eventcal/#l5977)からお申し込みください。入場無料です。

現在と未来の危機的状況をリアルに解説
小野沢医師は自治体の人口動態データなどを基に、高齢者や要介護者数の推移を予測しています。地域で差はあるものの、首都圏では25年以降も高齢者が増え続けます。40年から60年ごろまでピークは続き、50年ごろには、第2の人口の塊である団塊ジュニア世代が後期高齢者となり、介護需要が増大すると見ています。
しかし、介護に必要なヘルパー不足が今後も続くと、満足に介護を受けられない「介護難民」が急増する恐れがあるといいます。小野沢医師は「最大の問題はヘルパー不足。高齢者にとっては首都圏がもっとも危ない街になる」と警告します。
トークライブでは、一線で活躍する在宅医の立場から、将来、私たちに起こり得る危機的状況を、データに基づいて予測してもらいます。

「すでに危うい」介護現場の恐ろしい実態
また、相模原市で長年活動する介護福祉士の田中良枝さんには、低賃金、重労働、利用者からのセクハラなどでヘルパー不足が深刻化する在宅介護の現場のリアルな実態を報告してもらいます。田中さんは「少なくとも訪問介護の現場は、『いつか危なくなる』ではなく、すでに危うい状態にあります。危機を乗り越えるにはみんなの知恵と工夫が必要です」と訴えています。
危機がより深刻になる40年まで、あと20年しかありません。多くの方とともに、介護危機の実態とその解決策を考えたいと思います。

会場は、毎日新聞東京本社が入居するパレスサイドビル地下1階の毎日ホール(東京都千代田区一ツ橋1の1の1、東京メトロ東西線竹橋駅直結)です。入場無料。毎日メディアカフェのウェブサイト(https://mainichimediacafe.jp/eventcal/#l5977)からお申し込みいただけます。みなさまのご来場をお待ちしています。