理由を探る認知症ケア

部屋を汚すのは本当に「認知症」が理由なの?

ペホス・認知症ケア・コミュニケーション講師
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怒りと悲しみが交錯する長女

 Aさん(87)は80歳の時の夏に軽い脳梗塞(こうそく)を発症し、身体的に目立った後遺症は残らなかったものの、物の名前を思い出せない、注意力が散漫になるなどの軽い認知機能障害が見られるようになりました。

 子どもが独立してからはずっと妻と2人暮らしでしたが、5年前に妻を亡くしてからは1人暮らし。しかしそれ以降、次第にご飯を食べたことを忘れる、会ったことがある人に「初めまして」とあいさつすることが増えました。そこで検査をしたところ、アルツハイマー型認知症と診断されました

 週3回は実家に帰って介護をしていた長女は、父親の年齢を考えれば認知症の症状があることは仕方ないとは…

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ペホス

認知症ケア・コミュニケーション講師

ペ・ホス(裵鎬洙) 1973年生まれ、兵庫県在住。大学卒業後、訪問入浴サービスを手がける民間会社に入社。その後、居宅介護支援事業所、地域包括支援センター、訪問看護、訪問リハビリ、通所リハビリ、訪問介護、介護老人保健施設などで相談業務に従事。コミュニケーショントレーニングネットワーク(CTN)にて、コーチングやコミュニケーションの各種トレーニングに参加し、かかわる人の内面の「あり方」が、“人”や“場”に与える影響の大きさを実感。それらの経験を元に現在、「認知症ケア・コミュニケーション講師」「認知症ケア・スーパーバイザー」として、介護に携わるさまざまな立場の人に、知識や技術だけでなく「あり方」の大切さの発見を促す研修やコーチングセッションを提供している。著書に「理由を探る認知症ケア 関わり方が180度変わる本」。介護福祉士、介護支援専門員、主任介護支援専門員。アプロクリエイト代表。